香港呉式太極拳とは

太極拳とは
太極拳は中国の長い歴史の中から培われてきた中国拳法の一つで、中国・香港を軸として愛好者によって世界中に広められている「中国伝統の心身健康法」です。 少林寺拳法が攻撃技を中心にしているのに対して、太極拳は柔中に剛を潜ませ、綿の中に針を含ませたような武芸であります。 柔かに、静かに、そしてゆっくり演武するため、近代では長命法として有名になり、我が国においても健康法の一種として普及しつつあります。
太極拳は全身運動であり、静かでのびのびとした腹式呼吸が特徴です。 動作は柔らかく、ゆっくりしているので、血液の循環を促し、心臓機能を強化し、呼吸をゆっくりした力強いものにします。同時に新陳代謝を活発にし、胃腸の消化能力を向上させ、食欲を増加させます。 とりわけ、型を演ずる時『静』が要求され、心を集中しなければならないので雑念を払います。 動作の複雑な時でさえ一気呵成に行い、少しも中断することが許されず大脳の緊張はつづきます。それを毎日繰り返すと神経系統の機能を向上させ、全身の器官と系統により大きな調整力を与え、身体の抵抗力を増強することができます。

香港呉式太極拳とは
呉式太極拳の確立者である呉鑑泉師傳が、1930年、北京大学で教える際、大勢でできること、覚え易いこと等を考慮して、従来の柔らかい太極拳 (円拳) から、1.2.3の番号とともに演武する方拳を、編み出しました。
呉鑑泉師傳の孫弟子である鄭天熊師傳が香港にて広めたので、香港呉式太極拳と 呼ばれています。 初心者はまず方拳を習い、次に円拳に進みますので、どなたでも自然に太極拳の世界に入ることができます。

香港呉式太極拳協会の軌跡
香港にて 香港太極総会主席の鄭天熊師傳より教えを受けた田口美代子師傳が 香港日本人倶楽部において講座を始める。

●1988年(S63)
田口美代子師傳の教えを受けた五十嵐由紀子教授が、帰国し日本第1号の教室を開催。

●1991年(H03)
東京・新宿スポーツセンターに於いて 香港で太極拳を習得した者を 中心に 月1回研修会を始める。(現在も継続中)

●1997年(H09)
田口美代子師傳を中心に、香港と日本と同時に 『香港日本人太極研究会』を発足。日本支部として活動。 『香港日本人太極研究会』 西日本支部を大阪に於いて発足。 月1回研修会を始める。(現在も継続中)

●1999年(H11)
第1回大会を 新宿コズミックセンターに於いて開催。以来、年1回開催。

●2003年(H15)
本会日本支部を『香港太極會』と改称。 『香港日本人太極研究会』は、現在も香港にて活動中。 同会からの帰国者の受け入れ等、緊密に交流。

●2004年(H16)
香港に於ける香港市政局主催の太極表演欣賞会に日本より初参加。

●2006年(H18)
香港に於ける香港市政局主催の太極表演欣賞会に2回目の参加。

●2007年(H19)
本会名称を『香港呉式太極拳協会』と改称、正式登録をする。

●2008年(H20)
第10回大会開催。記念パーティをリーガロイヤルホテル東京で行う。

●2010年(H23)
中国・四国支部発足。西日本支部を関西支部と改称。

●2018年(H30)
第20回大会開催。記念パーティーをリビエラ東京で行う。

◆定期的開催事項
○月1回、東京(新宿コズミックセンター)において研修会を開催。
○年間1~2回、教師研修会を開催。
○後継者育成のため教師免状を発行。